2015/09/18

gnuplot 5.0.1 のインストール方法とか

gnuplot も 5.0.1 となり、使い勝手が良くなりました。
これまでの設定と互換性がない部分もありますが、デフォルトの線の色が原色でなくなったことで見やすくなったり、破線を細かく設定できたりします。詳しくは他のページで紹介されているので、そちらにお任せするとします。

さて、gnuplot の最近版を追いかけるとなると、PPA からではなく、自分でコンパイルしなければなりません。
Ubuntu 14.04 LTS や LinuxMint 17 (あるいはアップグレードした 17.x) だと、何も考えずに ./configure と make、checkinstall (make install) で解決なのですが、最新版の LinuxMint 17.2 (クリーンインストール) でつっかえたので、備忘録として書いておきます。
  1. gnuplot 5.0.1 をダウンロード
  2. ダウンロードした gnuplot-5.0.1.tar.gz を展開
    $ tar axvf gnuplot-5.0.1.tar.gz
  3. 必要なパッケージのインストール
    $ sudo apt-get install [下のパッケージ]
    • wxgtkウィンドウに出力する場合
      • libwxgtk2.8-dev
        libwxgtk3.0-dev というライブラリも存在しますが、gnuplot では正常にコンパイルできないバグ(?) があるようです。今回私が手こずったのはこのせい。
        make で「wxterminal/wxt_gui.o: シンボル 'XInitThreads' への未定義参照です (wxterminal/wxt_gui.o: undefined reference to symbol 'XInitThreads')」というエラーが出る場合はこの問題に引っかかっています。
        また、このライブラリがなくてもコンパイルはできますが、wxgtk ウィンドウに出力できなくなります (wxt ターミナルが使えなくなる)
        Gnuplot - Dev - CVS build fails on Ubuntu 14.04 i386
        gnuplot / Bugs / #1401 changes needed in order to support wxWidgets 3.0
      • liblua5.1-0-dev
      • libgd-dev
      • libcairo2-dev
      • libglib2.0-dev
      • libpango1.0-dev
    • Qt ウィンドウに出力する場合は上記に加え、以下のパッケージのインストールが必要です
      • qt5-default
        configure 時に「No package 'Qt5Core' found」「No package 'Qt5Gui' found」「No package 'Qt5Network' found」「No package 'Qt5PrintSupport' found」と出るのはこれがインストールされていないせい。
        Ubuntu 14.04 Qt5 development libraries? - Ask Ubuntu
      • qttools5-dev-tools
      • libqt5svg5-dev
        configure 時に「No package 'Qt5Svg' found」と出るのはこれがインストールされていないせい。
  4. configure の実行
    $ cd gnuplot-5.0.1
    $ ./configure [オプション]
    オプションには --with-readline=builtin (補完機能を付加) や --with-qt (qt ウィンドウに出力) などがあります。詳しくは ./configure --help を実行すると指定できるオプションが出力されます。
  5. make の実行
    $ make
    ※ 「-j [CPU数]」 を付け加えると、並列でコンパイルするのでコンパイル作業がいくらか捗ります。
  6. インストール
    $ sudo checkinstall
    ※一度、deb パッケージ変換してからインストールするので、アンインストールが楽になります。
    or
    $ sudo make install
これで完了するはず


にしても、LinuxMint 17.2 にクリーンインストールしたのは、何も検証せずに、gnome3 の staging なんていうテスト PPA をぶち込んだのが原因…。gnome3 は根幹を司るパッケージが多いため、マウスがカクカクしたり、ダイアログがいつもと違ったりとひどい目にあいました。いつも作業している環境をクリーンインストール状態から簡単に再構築するシェルスクリプトがあったので助かりましたが、ウイルスやアドウェアの脅威が少ない Linux であっても、PPA の導入は気をつけなければならないなという教訓的な出来事でした。

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