そこで、早速、Cinnamon バージョンをインストールしてみました。
全体的な感想としては、機能が充実され、より使いやすくなっています。しかし、まだ不安定なのか、問題もいくつかあります。
新機能について紹介すると以下のようになります。
- MDM (ログイン画面)
ログイン画面にこれまでのものに加え、HTML タイプが増えました。
これは、HTML5 を使って、動的なログイン画面になったものです。例えばデフォルトで使える「Clouds (WebGL)」 (画像:右) は、ログインウィンドウの背景が雲の上を飛んでいるような映像になります。
ただし、このログイン画面を表示していると、PC のファンがものすごい勢いで鳴り出します。つまり、相当なマシンスペックが必要になります。
詳しくは「Linux Mint Japanブログ » Blog Archive » MDM による HTML5 のログインスクリーン」で。
- ソフトウェアソース設定の刷新
ソフトウェアセンターではなく、リポジトリサーバなどを変更する設定ウィンドウが刷新されました。
特に興味深いのは、ミラーサーバの選択ウィンドウ (画像:右) です。各ミラーサーバへの速度がグラフ化され、どのサーバにすればいいのかの判断がしやすくなりました。
これはとても便利な機能なのですが、サーバーリストの半分まで進んだ時にレスポンスのないサーバにひっかかったのか、応答なし状態になることがあります。今後、修正されると思いますが、現状、適度なところでサーバを決めてしまうのがよさそうです。
- ファイルマネージャ Nemo の機能向上
Linux Mint のデフォルトのファイルマネージャは Nemo です (時々、インストール時に紛れ込んだ Nautilus になっていることもありますが…)。これがさらに使いやすくなりました。
左下に、ブックマークモードとツリービューモードのボタンが表示され、これらを押すことで、サイドバーの内容を変更することができます。
また、見た目も全体的にかっこ良くなっています。
- スクリーンセーバの改善
これまでの Cinnamon は Gnome3 を改造したものだったので、スクリーンセーバ状態になると真っ黒画面になっていました。
Linux Mint 15 では、スクリーンセーバが壁紙 + 時間を表示する、Android などのタブレット PC の待機画面に似たものになりました。
また、メニューから「画面をロック」を選択すると、画像(左)のようなウィンドウが出てきて、スクリーンセーバの時刻の下にメッセージを残すことができます。
- 設定ウィンドウの統一化
前のバージョン Linux Mint 14 では、Cinnamon の設定と Gnome3 の設定がそれぞれ存在していたため、ややこしい状態でありましたが、今回は設定ウィンドウが統一化されました。
なお、下の「詳細モードに切り替え」により、ログイン画面の設定などが設定できます。
また、これまで Cinnamon のアプレットや拡張機能、テーマは「Cinnamon」でダウンロードし、所定の場所に解凍したデータを置くことで、有効にしてきましたが、今回からはウェブページで探すことなく、設定ウィンドウから取得、有効化できます。
- ホットコーナーの設定
以前、「無銘闇人の電脳ろぐ: Linux Mint で擬似ホットコーナーの設定をしたとか」でホットコーナーを最大 2 つまで設定可能と紹介しましたが、それが不要になりそうです。設定画面に「ホットコーナー」が増え、そこから画面の四隅にそれぞれの機能を配置できます。
しかし、そのせいか、まだ Cinnamon にはバグが残されているようです。私が経験したものだと
- 時々、パネルをクリックしても応答がなく、パネルを右クリックするとデスクトップの何もないところをクリックした時のメニューが表示される。
- フリーズする。
- これまで使えていた Cinnamon アプレットの一部が使えない (Caps Lock 通知が使えなかった)。
- iBus が PC 起動時に起動しない (設定の「自動起動するプログラム」に「/usr/bin/ibus-daemon -d」を追加することで回避可能)。
⇒ 「第274回 Fcitxを使用する:Ubuntu Weekly Recipe|gihyo.jp … 技術評論社」の iBus の仕組みが変更したことが原因かも。
Linux Mint は、ユーザサイドに立った開発をしてくれるので、これらの問題は直にアップデートなどで解決されることでしょう。
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